ー「怒れる大人たちのフェス」。二年前、僕はMISOJI CALLINGというイベントをこのように形容した。今思うと、その認識は半分合っていて、半分間違っていたのかもしれない。彼らは三十路という節目の年齢を越えようとも、狂おしいほど純粋に音楽が好きだったのだ。そこには怒りよりも先に音楽への愛があった。
だからこそ音楽に対して純粋に怒ることができるし、高校の休み時間のようにがむしゃらに楽しむことだってできる。今年からMISOJI CALLINGからMISOJI RIOTへと名称を変え、更にそのイベントの切れ味が増してきたが、今回はその出演者達の方でも対談してやろうではないか(二年ぶり二回目)!となったのである。以下の文章はそのゆるくも熱い対談の模様です。
そして今回の対談の文責は、全て僕、16ビートはやお(Emu sickS)にあります。誤字脱字があったら殴ってください。
■対談を楽しむための予備知識
【MISOJI RIOTとは?】
当初MISOJI CALLINGという名で、The denkibran、craft rhythm temple、ナードマグネットの3組を主催にして2015年から始まったサーキットイベント。2017年にはRock'n Roll Birthdayよりコムさんを迎え、4組主催のイベントとなった。と同時にその年を最後にナードマグネットが卒業。MISOJI CALLINGもここまでか、と思われたが、2018年は主催にwaybeeを加え、名称もCALLINGからRIOTに、装いも新たに帰ってきた!
長年バンドを続けているからこそ分かる音楽愛に溢れまくったイベント、それがMISOJI RIOTである。
【対談者達】
(L→R)
林青空
16ビートはやお
(Emu sickS / @Ssssuuummi)
吉野エクスプロージョン
須田亮太
(ナードマグネット / @pickon103)
トクナガノブユキ
(桜草 / @1idskrs())
+天の声(西尾王将会)
見て分かる通り、ロケ地王将、ほぼ飲み会状態で対談と呼べるのか怪しいかもしれませんが、おかげですごく自然な状態でMISOJI RIOTに向かう気持ちを語っております。話が脱線しまくって超面白い話もカットしまくっております。聞きたければ本人に直接聞こう!
【対談の経緯】
2016年のMISOJI CALLINGの際にも僕、16ビートはやおの呼びかけで対談を行いました。(その時はナードマグネットは主催だったので対談にはいなく、林青空、吉野エクスプロージョン、トクナガノブユキ、16ビートはやおの4人で対談を行った↓)
ここから読むことができます。
(二年が経ちこんな感じになりました。)
二年の月日を経て、MISOJI RIOTで奇跡的に全員出演することとなり、今年から主催から外れて純粋に楽しむことに特化したナードマグネットの須田さんも迎えて対談することになったのである。それでは、以上の経緯を踏まえて、対談いってみましょー!!!!
だってライブで死のうとしてるもん
ーとりあえず、まずは最近の状況をそれぞれ聞いていこう。桜草とか2年前と比べたらメンバーに変化があったしね。4人から3人になって。
トクナガ「三人でやっていくんですけどこれからも。」
須田「もう入れる気ないんやメンバーを。」
トクナガ「そうです。」
須田「すげぇな潔いな。」
ー自分らの中で吹っ切れた感あるよね。
トクナガ「めっちゃ吹っ切れました。」
ーでもめっちゃ悩んでたやん 笑。
トクナガ「今は今で悩んでるんですけれど。」
はやお「構築していく悩みやね。」
ーでも構築していく楽しみがあるからね。今は手応えもあるんじゃないの?
トクナガ「手応えはあります。」
はやお「この前企画もしてたよね、スリーピースばっかり集めた企画!」
トクナガ「俺らは3ピースでやっていくんやっていう決意表明というか。」
ースリーピースになってどうなん?ギタリストとしても比重が増えるし。
トクナガ「結構もう、正直言うとしんどいです笑。しんどいですけど、打ち込みとか、やったことない挑戦が増えて面白いです。」
須田「あっ、そういう方向でもやってるんや!」
トクナガ「ちょうど今製作期間中です。3人で作った曲を持っておかないと。」
ー3ピースの桜草を是非みたいね。MISOJI RIOTで。
はやお「腹の括った桜草を見たい。すげぇな、(前回の出演者対談から)2年経ったら人減るんやな。」
ーハンブレもメンバー変わってるしね。なかじん(Emu sickS)もシュッとしたし 笑。
一同 笑
はやお「心もシュッとしたのかな…?」
ーはやおも心がシュッとしたもんね。ブラック企業から抜け出し…。2年間で色々ありすぎやろ 笑。
須田「俺も仕事変わったからね。」
ーその間はすさんでたね…笑 そしてこの2年でEmuも全国流通を出したしね。
はやお「出してから認められるために頑張ってます。」
ーでも今回のEmuのリリースツアーでなんというか、今までよりもレベルアップしてるよね。
吉野「ライブの爆裂感もすごい。」
はやお「爆裂感?」
吉野「すごい爆裂してる!!!って思います。」
はやお「だってライブで死のうとしてるもん。」
一同 笑
ーあかん、トクナガが深く頷いてる!
トクナガ「そうか」
ーなにかいけないワードを与えてしまった 笑。
吉野「でもそうですよね。」
はやお「死んでもいいとかじゃなくて、「死のう」って思ってます。」
ー本当に死のうって思う心意気は必要かもしれない。
須田「ほんまにEmu sickSの歩みはなんかもう、俺らの遠回り感に凄い似てる気がする…。」
ーそれは本当に感じる!
須田「頑張ろうな。」
ー本当に何年か前のナードの感じがする。そんなナードはここ2年どうですか。
須田「生活状況が一変しました」
ーナードというより須田個人 笑。
吉野「メンバーの生活状況も変わりましたね。」
須田「そう。でも相変わらずですよ。」
もっと歌うようにギター弾いて良いんやでって言われて、その言葉がしっくりきた。
ーゾラちゃんはどうですか。
青空「私は、二年前はバンドやりたいやりたい!とばっかり思っていたので。一年くらいバンド編成でしていたんですけど。バンドをやってみて弾き語りも面白いんだなと、やっと。」
はやお「戻ってきた。」
青空「戻ってきて、もちろんバンドサウンドも好きなんですけど、違う魅せ方をしたいなと思って、弾き語りって面白いし見て欲しいなと。そして曲作ること自体が苦手で…。」
ーそう?
青空「そうです。なにより歌うことが好きやから、曲を作ることに対してそこまで思い入れが強くなくって。けど、やっと最近こういう歌が歌いたい!っていうのが見えてきたというか。今が一番おもしろい。これからが楽しみ、自分が 笑。」
ー曲作るときって、これは弾き語り用とかバンド用とかって分けて作ってるの?単純に曲として作ってるの?
青空「バンドでやってる曲はバンドの音で作ってるんですけれど、今は弾き語りやりたいから、最小限の音で作ってます。引き算しながら作ってたりもします。最近は弾き語りがいいって思う曲を作るようになった。」
ーバンドと弾き語りと両方する須田は弾き語りの時どういうイメージでやってるん?構成とか。
須田「構成は変えてないけど…。あんまり変わったことしてないですけどね。バンドでもコード弾きだし。」
ーそういえばとりあえずこの前の「風待ち」は最高やった。
(※先日のMISOJI前夜祭イベントでの須田弾き語りの際に、Baconの「風待ち」のカヴァーを披露していました。)
須田「ああ 笑。」
ー曲終わった後にその場にいたこうど(Bacon)が「ええ曲やなー!」ってでっかい声で言ってた 笑。
須田「Aメロ終わるまで自分の曲歌われてることに気づいてないという。 」
一同 笑
須田「「ああこの曲俺の曲やったー」って笑」
青空「ちなみにうちの両親は知らずにバンド名をバコーンって呼んでるっていう…」
一同 笑
ー弾き語りって、その人の人柄が一番分かる気がする。
須田「弾き語りの時元気ないからね俺…。」
ーそっちの方が素なんやね。
須田「バンドの時のようなテンション感ではできない。」
吉野「自分で歌えて作れる人ってめちゃくちゃ羨ましいなって思うんですよ。ピアノとかもそうやけど.
」
ー弾き語りする?笑
吉野「したいですよねぇー!」
ー吉野の場合主旨が変わってくるけどな 笑
はやお「弾き倒しや 笑 」
青空「そういえば倉坂さんに以前、もっと歌うようにギター弾いて良いんやでって言われて、その後弾き語りに戻ってみてすごいその言葉がしっくりきた。」
昔から知ってくれてるお客さんには本当感謝してます
ーバンドやらないと分からないとこでもあるもんね。じゃあ、次はハンブレ!とりあえず二年前のMISOJIでまっちゃんが抜けたやんか。最低な曲で終わろうとしたMISOJI CALLING。
須田「西尾さんがすぐきて「おらー!ふざけんなお前ー!」って。」
吉野「あの頃はあんなんできたんですよ。今は殺されますからね 笑。」
ーここ二年間で人気の伸び率は断トツ。もはや関西を代表する若手バンドみたいになってるもんね。
吉野「いやーどうっすかねぇー。でもなにより初めて来る人で聴いてきてくれる人が増えたので純粋に嬉しいのと、全くライブでやったことない曲を知ってくれてるお客さんがいて、あれが嬉しいんですよねぇ。「知ってんねやぁーー!!」みたいな。」
一同 笑
吉野「そして昔から知ってくれてるお客さんには本当感謝してます。」
ーそれはすごく大事。
吉野「それは本当変わらないと思います。二年前のMISOJIでは順番がナードの前が僕らで。」
須田「俺らがアンコールさせたんですよ!」
ーでもあの時もハンブレめちゃくちゃ人入ってたもんな。
吉野「本当ありがたいことです。」
青空「あの時初めてみた。」
ー最低な曲を聴いたわけやな 笑
吉野「あれ以来やってない…。」
ーそれ考えたら東京のナードハンブレのツーマンは面白いよね。東京で下克上をしっかり起こしてほしい。
はやお「ナードに向かって「お前らの時代は終わりじゃー!」って笑」
ー「お前らの時代にピリオドを打ってやる」って笑。ムツムロは絶対言わんなぁ…。
須田「でも一番思ってるんはムツムロや。」
一同 笑
須田「「いやそんなことないですよー」って言いながら笑。」
(その後東京でのナードマグネット、ハンブレッダーズのツーマンは大盛況の内に幕を閉じたみたいです。)
「サーキットフェスの主催者に直談判するのをやめろ!!」これを太文字で書け!!
はやお「話は変わりますが、去年でナードは主催を抜けてるわけじゃないですか。」
須田「そうです。抜けました。去年まではさ、主催側の対談やったから。」
はやお「逆に主催を客観的に見れるから、今年どういう気持ちなのかなって。」
須田「今年は純粋に楽しみ。もう主催の重圧から解き放たれたから笑。今年は純粋に楽しめる!」
ーそういえばついこの前waybeeを見た感じはどうやったん?須田的には。
須田「かっこよかったです。今の体制を初めてみたし。The denkibranも古迫さん入ってから見たの初めてで、それもかっこよかったし。どっちもよかった。喰らいついている感ありました。」
ーどっちもベテランやけどね 笑。
須田「ベテランやのにめっちゃ窮地に立たされまくってるじゃないですか、クラフトも含め。そこで喰らいついてるっていうのがもう。」
はやお「主催全バンド窮地に立たされてる。」
ー今年の窮地に立ってる感すごい。
須田「それでみんな不安や不安やっていうんですけど。去年コムさんがMISOJIに入ったじゃないですか。コムさんと僕がわりと呼びたいバンドが近くって。コムさんは自分でイベントやってて色んなバンド呼んでるじゃないですか。そこの感覚が凄く合ったので、コムさん残るんやったら大丈夫かなって。僕が主催おりた理由も色々あるんですけど…」
ーそこを具体的に聞こうか!笑
須田「まぁでも大変やし…笑」
ーまぁ物理的な部分。
須田「っていうのと、これ辞め時失ったら、自分発信のことができなくなるかなって。三年やる中で、本当にあれも呼びたいこれも呼びたいっていうのが多すぎて。やるんだったらいつか自分仕切りでやらんとあかんなっていうのがあって。」
ーナードマグネットのイベントが見えてきた…笑。
須田「サーキットなのかフェスなのかわからないですけれど、将来的にそういうことをやりたくなってはきているんですよ。やから、キリの良いところで、三年で一周りしたタイミングっていうのもあったし。俺らがそういうイベントやる時は、ハンブレパイセンは呼べなくなってるかもなぁ…」
吉野「そんなこと言わないでくださいよ!!笑」
はやお「ずっと手を上げてる人がいる。」
須田「ゾラちゃんがずっと手を上げている笑。そうそう、この話しようと思ってたんですけれど!!!!!ゾラちゃんはこう仲良いし、ゾラちゃんの音楽も知ってるしワンマンも行ってるから分かるんやけど、あのね、三年やってると、段々直談判してくる人が増えたんですよ。「須田さん、MISOJI出たいんです!」って。ちょっともう、それがしんどくて。僕は、自分の足で探してきて、自分の目と耳で判断して、今のテンション感、その年のテンション感で決めてるから、あんまり直談判されるとー」
はやお「しがらみが増える。」
須田「そう、それで呼ばんかったら呼ばんかったで可哀想やなって思ってしまうし。てか、大阪のシーンの悪いとこだと思うんですよ!サーキットフェスの主催者に直談判しがち。「サーキットフェスの主催者に直談判するのをやめろ!!」これを太文字で書け!!!!!!」
ー言ったら出してもらえるやろって思っているところもあるし…。
須田「もうやめようその流れ…!それは自分が権力者みたいになってしまうから嫌なんですよ。権力を持ちたくないのよ。趣味の延長みたいな、俺、こんなバンド好きやねん、皆観てくれって思いのイベントやのに。そこで俺に営業されるとイベントの主旨がぶれてくるから、もうそれは嫌やねんっていうのがあって。」
ーイベントとしては出たいって言ってくれるバンドが増えるのは嬉しいんやけど。
須田「もともとね、MISOJIがなんで始まったかって言ったら、クラフトとかデンキが自分達がサーキットに呼ばれづらくなったから、自分らでやってみようって、そういう精神でやってるから!だから直談判するくらいなら自分らでやれ!と。」
ー実際Emuはやってるしね、自分らでね。
はやお「そうですね。」
須田「やろうと思ったらおもろいことは発信できるんやし、長いものに巻かれようとするなよ!って。」
ー凄いパンク感のある対談になってきたな。
はやお「出たら自分達が美味しい思いできるって乗っかってくる人もいますしね…。」
ーEmuとかモケーレとかは、本当に自分達でしっかりMISOJIを盛り上げようとしてくれたりするけれど、「出たいっす!」っていうのに盛り上げないやつとか。
須田「それってほんまに出たいの?って」
はやお「出るまでしか頑張らないという。」
須田「それで当日おまえは楽しめるのか?っていう。」
青空「誰の話や…笑」
一同 笑
ーMISOJIの、じゃなく、一般的にね…!笑
須田「直談判は法律で禁止すべき!!」
一同 笑
MISOJI RIOTの枠だけでは語りきれないほど話が熱くなってきたところで前半はここまで!
後半からは、MISOJI出演者のあれこれや主催に対する思いなども含め、ゆるく、熱く語っていきます!!
引き続きお楽しみに!そして、編集、文字起こし、頑張れ自分!!!!!
MISOJI RIOT
イベント情報
開催日 :2018年4月21日(土)
開催地 :南堀江knave / SOCORE FACTORY / 北堀江club vijon / 堀江 Covent Garden
時間 :開場開演11:30/12:00
前売 :3,500円(ドリンク代600円別途必要)
【一般発売】
●e+ 購入はこちらから
●ローソン (L:55791)
●チケットぴあ (P:106-298)
各出演バンドの手売りで発売中
ちなみに16ビートはやおまで連絡くれたら大阪市内くらいはデリバリーしに行きます!うっす!
※チケットの取り置きはできませんのでご注意ください
※チケットでの会場への入場は出来ません。前売りチケットを事前にパスに引き換えてからの会場入場になります(※リストバンド引き換えは10:30より南堀江knave 1Fにて)
【主催】The denkibran / waybee / craft rhythm temple / DJ : Rock’n Roll Birthday
【出演者第一弾】
音速ライン / Bacon / ナードマグネット / 林青空 / 花柄ランタン / Emu sickS / モケーレムベンベ
【出演者第二弾】
about a ROOM / アベフミヒコ(SIRMO STAD) / Easycome / kasumi / sunday morning bell /清水煩悩 / シンガロンパレード / スーパーノア / SOUTH BLOW / Transit My Youth / fula / moke(s) / 私の思い出 / くすり
【出演者第三弾】
河内REDS / グッバイフジヤマ / 桜草 / ハンブレッダーズ / mock heroic / モーモールルギャバン / ヤジマX / Lucie,Too
【出演者第三.五弾】craft rhythm temple
【出演者第四弾】アメノイロ。 / Suhm / The Songbards / みそっかす / はるきちとマイケル / DJ: enou(夜猿) / waddy / かたしょ(BYE CHOOSE) / 村田タケル(School In London) / GROOVER(SEO,GAMMY,KiM)
【最終出演者】
Large House Satisfaction