2017年10月25日に発売されるEmu sickS初の全国流通音源『夜明け前のジーニアス』について、縁のある方々にオーディオコメンタリーをいただきました。コメントをいただいた方に僕達もお礼としてコメントを返しています。

​ナードマグネット 須田亮太

「ロックンロールは、別に俺たちを苦悩から開放してもくれないし逃避させてもくれない。ただ、悩んだまま躍らせるんだ。」というのはThe Whoのビート・タウンゼントの有名な言葉ですが、大阪のインディーズシーンでこの名言をバリバリ体現しているのはEmu sickSではないでしょうか。ダンサブルなビートに乗っかって、なかじんは今日も悩み、苦しみ、戦っているのです。俯いたままで躍ろうぜ。

​須田亮太(ナードマグネット)

​Emu sickSコメント (by 16ビートはやお)
​〜君たちの知らない須田さん〜

 

​ みんなの知っているナードマグネット須田さんはどのような人物なのだろうか。家が燃えかけた今一番イケてる大阪発パワーポップバンド、なのだろうか。たしかにそれもそうだと思う。僕は下北沢サウンドクルージングで2年連続ナードマグネットを見た。彼らは間違いなくヒーローだったし、沢山集まったお客さんに救いを与えていたし、僕も救われた。須田さん、格好良かった。

 でも、須田さんは須田さんなのだ。大阪のライブハウスでよく見るし、僕はとある試験会場で須田さんと会い、その後試験に全く集中できなくなって落ちた。メンバーは居酒屋に入ったら超プライベートモードの須田さんに出会ったりした。あんな大勢の前で、素晴らしい演奏をする須田さんは地続きなのだ。

 少し(須田さんにとって)恥ずかしい話をすると、2006年からナードマグネットのメンバーによる日記がネットを漂っているのである。僕はそれをネトストのごとく発見し、読んだことがある(かなりヘビーな須田ラーだろう)。

 日記の始まりは大学生。彼は軽音楽部に入部し、バイトに、学業に、時に試験に明け暮れている音楽好きの男だった。ライブ毎にドキドキし、部活の先輩、後輩、同期にどう見られるのだろうかなんて気にしていた。部室に入り浸り、音楽の話をしたり、大半はくだらない話だったり、夜が来れば「あー今日もバイトー!」って言って大学を後にする。そして時にお酒を仰ぎまくる。そんな生活が、日記から垣間見えるのだ。

 ん?ちょっと待てよ、と。この須田さんの大学生活、大体僕の大学生活に被せることができるのだ。場所や時代や人物が違えど、似たような大学生活を僕は送ってきた。ひいては、全国の軽音楽部の大学生は似たような経験をしてきているはずだ。

 だからこそ、ナードマグネットは響くのだ。なんだか「この人似てるなぁ」って感じた人の音楽って、嫌でも体が共鳴してしまうのだ。だって自分に似てる人って、好きじゃん。そんな人が今や大きいステージで堂々と音楽をしている。音楽は素敵だなってシンプルに思う。大学生の頃の須田さんにあって、今の須田さんの活躍っぷりを伝えたい。そんなことを考えながら、ナードマグネットを聴くと、いつにもましてぐっとくるのだ。

​Emu sickS 16ビートはやお

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