学園祭で食べたフランクフルトが凍っていたことを思い出した話
冬のビートが近づいてきましたね。
この季節になると大学の学園祭を思い出す。
教室を3日間借り切って、机を寄せてステージを作って、ひたすらコピバンをする。
僕がいた頃は、何故か最後男性陣が上裸になって暴れ、壁にはられた遮光のためのダンボールを剥がしながら曲にノリ、すべてが終わったらOasisが流れるような学祭だった。
そして最近Twitterを見ていたら、知らぬ後輩がThe Stone That Burnsのコピバンをしている動画が流れてきた。
(この曲してた)
「そのバンドのギタリストとバンドやってるぞ僕!!!!!」と誇らしく思ったけれど、その声は彼らに届かないのであった。学祭でたいな。
ZOOZはこの1週間で3本ライブをするウィークでした。
▷11月2日 尼崎tora
TAMIW企画。
TAMIWは今年に入ってアベさんに紹介していただいたレコーディンスタジオ(Hidden Place)をきっかけにして出会ったバンド。良かったなぁライブ。
全然関係ないんだけれど、TAMIWの田口さん(ZOOZのエンジニアもしてくださっている)がライブで演奏している姿を見ると、なぜか女神転生の「狂人メタル」という敵キャラを思い出してしまう。
(これが狂人メタル(手に持っているのはのこぎり))
女神転生は敵が神話の神様とか悪魔しかでてこないので、こんな感じで人が出てくるのは珍しいんだけど、僕は演奏中の田口さんが神か悪魔に見えているのか?(ちなみに田口さんはとっても優しいので神寄りだと思う)
なにはともあれ、TAMIWのライブで圧倒された後、扉一枚開くといかにも尼崎!って感じの商店街が広がっていてそのギャップにドキドキした。そして大学生のとき、(尼崎じゃないけど)商店街からほんの少し外れたお好み焼き屋さんでバイトをしていた記憶が蘇った。お世話になったパートのおばちゃんや高校生の女の子、カンボジアに旅立っては戻ってくるあの子も元気だといいなぁ。
ZOOZのライブはIn Blossomという新曲を披露した。ゆっくりと感情の発露を表現するのって難しい。そして空間に合わせたドラムのダイナミクスを表現するのはとてもスリリングで楽しいことを再認識させてくれた。
普段褒めてくれない人が「度肝を抜かれた」をいって褒めてくれた。
お世辞だとしても、とても嬉しかった。
普段褒めてくれないということは、それだけ「自分に正直な部分を大事にしている」人だ。そんな人に褒めてもらえたら嬉しいに決まってる。
▷11月3日 Studio Antonio(GROWLY2階)
ZOOZのベース、ジョーザキくんが組んでくれた日。
彼は意図して狙った空気を出せるイベントを組むのがとても上手。
スタジオライブは圧(音圧ではなくて物理的な圧)を感じることができるので好き。
Antonioのスタジオライブはなんか、サウナに出たり入ったりする感覚に似ている。
そういえば原田泰造がとてもサウナ好きらしいね。サウナと間違えてZOOZのライブ見てくれないかな。
この日はJoyという曲を初披露しました。
ユウヤさんがピンボーカルでポストパンクにエグみとエッジを足した強い曲。
この曲の中頃、僕はスネアの打面を手のひらで全抑えしてミュートしながら叩いています。
とても原始的で、荒っぽい演奏なんだけど、曲と合っていて良いなって思っている。
この奏法をやらなくなっていたら、それは曲に合ってないなって判断したか、手の甲に思いっきりスティックをぶちかまして心か手が折れているかのどっちかだと思う。
イベント終わり、アベさんのプレイリストが流れるスタジオで、みんなでまったりしながら音楽の話をしていた時間がとても良かった。
あんなまったりしながら生活できたら良いのにな。
▷11月7日 京都GROWLY
スウェーデンからきたThe Bongo Clubというバンドの来日ツアーに急遽出演することに。
百聞は一見に如かず、ビートの出し方が痺れた。
アベさんがライブ後に言っていたけれど「フィジカルだ。体から音が出ている。」
サビなのに驚異のバスドラムの音数の少なさで、ダイナミクスとコーラスワークで多幸な音像を描き出していた。
ライブ後、ZOOZのメンバーがとても楽しそうにしているのを横目に終電が僕を京都から引き剥がしにきたので帰宅。
色んな国の色んなところに音楽のコミュニティがあって、その土壌で培われた音楽性がある。
きっとThe Bongo Clubがそうだったように、ZOOZも海外でライブをしたら、そういった土壌を匂わせるライブをするのだろうか。
どこでも舐められないように強靭なライブをしたいなって思った。
終電で帰ろうとしたときにジョーザキくんが、
「The Bongo Clubのライブやばかっこよかったんで、僕らももっと練習しましょうね!」って言ってくれた。
その言葉、後悔するくらい練習してやろうと思う。
そしてZOOZが海外でライブしたときに、海外バンドの人が、
「日本のZOOZってバンドやばすぎたんで僕らももっとかっこよくなりましょう!!」みたいになってくれると嬉しいな。
にしても、海外の人も僕のビートがはやいって言ってくれていたみたいである。
ビートは万国共通。言葉を乗り越えるのはビートだよ。