生まれたてのバイカルアザラシとフルアルバムの話
- 16ビートはやお
- 2020年4月13日
- 読了時間: 5分
世間がどうなっていようが、鳥羽水族館で生まれたバイカルアザラシの赤ちゃんが可愛すぎてもうダメ。
今はもう白い毛が抜け落ちて黒くなっちゃったけど、それでもまだまだ子どもで、可愛く、もう僕はダメ。世間の諸々よりもこのアザラシの魔性の可愛さの方がこわい。
《1》
ZOOZ、1st Full Album『shu ha ri』をリリースしました。
僕の現状でのドラムのかっこよさを詰め込みまくった自信の1枚だ。
ただいくら高純度に音楽を詰め込んでも、世間の罵詈雑言の波に飲まれてこんなめでたいニュースが流されてしまうことに若干の僕たちの力量の至らなさを感じる。そういうものすら飛び越えたい。
色んな人が「文化を守る!」「音楽を守る!」なんていいながら、こんなとってもとってもかっこいいZOOZのアルバムを見落とすなんて、こんな幸せなニュースを見落とすなんて、人生もったいないぞ、文化の喪失じゃん。目の前に放たれたこんな格好良い文化を見過ごすなんて。騒げば騒ぐほど、文化は見えにくくなるし、逃げていく。そして少し前に放たれたVANILLA.6の音源もかっこいいから本当にもったいないぞ。
▶サブスク配信諸々の各種リンク(お手数だけど一番お手軽に聴ける)
▼諸々発表したオフィシャルオーディオの映像
《My Guess》
《Joy》
《In Blossom》
下心を言うと、音源が売れたら分かりやすく嬉しい。動きやすくなるから。
《2》
ライブができればより音源の良さも伝わるんだろけれど、現状できない。ただそれを嘆くよりもすることは沢山ある。
バンドとしてはスケジュールの工夫をして楽しく、心の健全を保って活動するということが大事だ。それは聴く人もそう。
一生音楽するなら聴くなら、柔軟に楽しく過ごすことが大事。
「ライブしたいなー」という気持ちは作品や作曲の中のドラムフレーズや練習に詰め込んで、「更に強くてニューゲーム」を探求することが今の僕にとっては重要だった。僕は自分で自分を救うために音楽を、ドラムをしている側面が強いので、この期間にしっかりと作品とドラミングとインプットに落とし込んで、未来の自分を救う担保にする。
きっと賢明なアーティスト達は、今まさに自分たちの音楽を研磨しているはず。ただみんな気恥ずかしいのでテスト前に勉強山程しているけれど「勉強してないよ?」という学生みたいに黙っているはずだ。中には本当に勉強していない人もいるが、それはテストが終われば明らかになるので触れない。
この事態が落ち着いたら、爪を研いでいたアーティストの音楽的作品や喜びが溢れ出すんじゃないかな。それが、楽しみだ。

一応、ZOOZも先に灯火的にワンマンライブ、東京ライブを置いているので、混迷が抜けていれば、楽しみたい。抜けていなければ、また考えよう。
音源を出したばかりなのでZOOZのことばかり書いているけれど、他の僕が関わっているバンド、名古屋のガストバーナーや現在水面下で動いている別バンド、THE SALARYMENのユニットも、諸々スケジュールと気持ちと身体と社会とのバランスを調整をしながら、いわゆる「仕込み」をしている。できることは山ほどある。先の楽しみを沢山こさえている。
《3》
こうしたバンドのスケジューリングとは対象的に、お世話になっているライブハウスは現状でとても苦しい。
存在するだけでコストが掛かり、その上に人の生活がもたれかかっているからなおさら。
ZOOZは、京都GROWLYに関わる人達にお世話になっている。
悲しきかな、GROWLY周年というめでたい時期にウイルスが重なり、イベントが相当吹き飛んでしまった。
現在ZOOZはGROWLYとコラボしているシャツを受注生産している。
広めたり、気に入ったら購入してもらうことが、地味に次に繋がっていったりするので、宣伝しておく。
(ZOOZの音楽がもっと認知されていて、コラボTだけじゃなく、コラボ宝石、コラボ一軒家なんかがすぐ売れるくらい説得力の在る有名さと実力だったらすぐにライブハウスを救えるのにな。そこは申し訳ない。)
僕はGROWLYに現在働いている安齋さんがいなければ、確実にドラムを、バンドを続けていない。
諸々割愛するけれど、この人が率いるCUSTOM NOISEというバンドのかっこよさに引っ張られて、大学生の僕は大阪市内のライブハウスに出てきて、めっためたに実力でやられて傷だらけになり、ああちくしょーあんなにかっこいいなんてずるい僕もかっこよくなってやると奮起して10年経つのだ。(ちなみにMISOJI CALLING 2016で共演することとなりリベンジを果たそうとするも逆に返り討ちに遭っているので全然満足いく結果を残せていない。)
まぁ、そういうかっこいい人と会える接点である場所が危機にさらされているということが僕にとってはまぁなんだかなぁというところなので、微々たる、本当微々たる支援(といっても話を持ってきてくれたのもデザインも何から何までZOOZのハイパーベーシストであるジョーザキくんがやってくれたので僕は本当に何もしていない。寝て起きたらコラボTの内容が整っていたのだ。僕は何もしていないままこんな偉そうなことを言っているのだ。ありがとうジョーザキくん。けれどまぁ、これが何かしらの手助け)になればなと思っている。
そういうわけで、世が暗いし、先が見えないのも事実だけれど、鳥羽水族館のバイカルアザラシの赤ちゃんがすくすく育っているのも事実だ(かわいい)。
僕はこの混迷の時期に、ブラック企業に勤めていないというだけで幸せだよ。2年半前、思い切って辞めて良かったよ。はっはっは。手を洗いながら楽しんでいこう。
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