数年前、仕事のビートが乱れた話
- 16ビートはやお
- 2019年11月21日
- 読了時間: 3分
この季節になると前々職のデスクワークに就いていた時のことを思い出す。
僕は1%くらいの人しか配属されない激務の課に配属されてしまった。毎日淀んだ殺伐とした空気の中で仕事をしていた。ディストーションというよりかはビッグマフって感じの職場だった。
あるとき他の人が半年以上ため込んで放置された仕事が見つかり、僕の直属の上司がその仕事を引き取り更に放置していた。最終的には「新人の僕がなにも分からず半年以上ためこんでしまったことにしよう」ということで、僕にその仕事が回ってきた。
所属の課の怠慢責任になってしまうと事が大きくなってしまうので、対外的には「他の人が放置してたんです」なんて言えず「すみません僕が忘れていました」を連呼していた。当然そんな事情を知らない関連する他課の人や経理に僕は烈火のごとく怒られ、人格否定をされ、詰られ、どうしようもないポンコツだという烙印を押された。
そんなこんなで苦悶している内に本来の自分の仕事もどんどん立ち行かなくなり、仕事を押し付けてきた直属の上司から「君はまだその仕事しているのか?そんなこともできないのか?」的なことを言われ、精神的に相当参っていた。
毎朝会社に近づいていくにつれ、嗚咽感が増し、動悸が激しくなっていた。
最終的な活路は部署を変えてもらうことだったけれど、とある機会に課長に相談したら「この課は激務で誰も入りたがらないんだよ。普通は2~3年で異動になるけれど、この課に入ったからには10年は居てもらわなきゃ困る、ふふふ」と言われた。元気な僕なら「邪悪なドラえもんみたいな話し方してんな」と思っていただろうけれど、そんな元気はとうになかった。
そして心がパンパンに腫れ上がった僕はある日の朝、いつもの通りスーツに着替えたところまでは良かったものの、そこから床に横になって動けなくなってしまった。自分に対して悔しいのと、職場に対する苛立ちと、何もできない虚しさと、こみあげてくる嗚咽感と動悸から涙が止まらなくなってその日は休んだ。
程なくして復帰するもまた動けなくなったりならなかったりの不安定な状態が続き、しばらくして職場も辞めた。社会的には辞めるなんて勿体無い!って感じなんだろうけど、心を保つにはそれしかなかった。おかげで人生が今も荒立っていたりする。
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そして最近その上司が順調に出世しているという情報が入り、偉い地位の下には僕のような屍がごろごろ転がっているんだなと思う。
おかげで色々と気付く事もあり、自分のメンタルの器の大きさが分かったので、調子が手に取るように把握できるようになった。次に就職した会社も社長の頭の中が大スペクタクルなブラック企業だったけれど、ぎりぎりのところで崩壊することは避けれた(ズタボロだったけど)。
社会とずれていようが自分が大事だと思うものを大切にすることが、自分の人生を豊かにするんだと悟った。がめつい他人の欲に自分の人生が犠牲になっていく必要なんてこれっぽっちもない。
と、余にならない余談をしましたが、最近は毎日楽しいです。ビートと音楽と楽しめる人がたくさんいるおかげじゃな。
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